40th Anniversary | 40周年記念特集

「人生はペーソスだな」

秋もどっぷり深まって、もう晩秋ですね。

みなさん、いかがお過ごしでしょうか?

これから寒くなります。ご自愛のほどを。

小生は、あと2日過ぎれば(11月14日にしたためています)、また一つ年を重ね、67歳になります。自分がこんな年齢になったとは、にわかに信じがたい。「人生はペーソスだな」と、哀愁感に浸る今日この頃です。小津映画、成瀬映画を観れば「やはりペーソスだな」と思い、最近、スカパーで山田太一氏の初期(50年前)のホームドラマ「三人家族」全26話を一挙に観て「やはりペーソスだな」と。さらに、ここのところ、介護施設の送迎車がやたらと目にとまり、いつか自分もお世話になる日が来るのかと思うと、ゾッとして「やはり、人生ペーソスだな」と……

さてさて、1年2カ月ぶりのライブが近づいてきました。曲のメニューも決まり、淡々と準備を進めております。今の心情「人生はペーソスだな」をベースに、心地良い哀愁感の余韻が残るようなライブになればと思っておりますので、みなさん、是非、足を運んでください。

最後に、去年、大阪のFM局でパーソナリティを務めた番組「ノスタルジーへの誘い」から、9月10日に放送したお話を一つ紹介します。
「叡智はゆっくりやって来る」という、誰だったかの戯言っぽい言葉があります。叡智とは、知恵のこと。知恵とは、物事を適切に処理すること。こんなことを言ったら、おこがましいかもしれませんが、僕ぐらいの年齢になってきますと、いろいろ世の中のこと、人間のことが多少見えてくるといいますか……
「あ、若気の至りだったな」、「未熟だったな」とか、「不義理を重ねてきたな」、「不遜な振る舞いをしてきたな」という悔恨の思い――もちろん、良かったこともあるわけですが、そんな思いがあることは否めないのではないか? もし、そのようなことを踏まえ、携えて、もう一度、人生を始めることが出来るのであれば、もう少しマシな世の中、人間の生き方を構築出来るのではないか?
 しかし、いかんせん、人生は一度きりで、気がつくのが遅い。例えば、60歳を過ぎ、年齢を重ねてきた僕らの人生観なるものが20代で身に付いていたら……年齢を重ねた人生観なるものが、果たして大したものであるのか分かりませんが、多少は良くなるような気がします。まあ、そうだとしても、やはり人間というものは、愚かさと賢さが入り交じっての繰り返しで、あまり成長は望めないのかもしれませんね。

<追伸>
 さくらももこさんとの共作アルバム「One Week」が発売されました。手前味噌になりますが、素敵なアルバムです。
 また、小生の40周年記念で開催したオーケストラとのライブ「夢のあとさき」がDVD、CDになって発売されますので、こちらもよろしく。

祈、好日

2017年11月14日 来生たかお


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